2021 2 11

WOODLIFE(ウッドライフ)の挑戦 | STEICO モデルハウス

「常滑市に木の断熱材を使った特別なモデルハウスが建つ。」

特別なのは優良な断熱材を使っているからだけではない。
そのモデルハウスは一般的な住宅展示場のようなハウスメーカーや工務店が会社コンセプトを伝えるためのモデルハウスではない。
そして、メーカーが品質を確認するためにつくったデモハウスでもない。

Sumai-pro編集部は建材販売会社WOODLIFE(ウッドライフ)の新モデルハウスを現地取材してきました。

 

建材販売会社がモデルハウスを建てる。

建材販売会社というのはメーカーから供給される建築資材・建材を工務店など建築会社に販売・卸しを生業とする会社のことを言い、一般的には消費者(施主)と直接関係を持つことはない。

家を提供しない建材販売会社のWOODLIFE(ウッドライフ:愛知県常滑市)がモデルハウスを持つこと自体、異例なことなのである。

このプロジェクトには代表取締役 太田信之氏の熱い想いがモデルハウスに込められている。

 

 

「木繊維断熱材のその性能の違いを体感できる」
次世代断熱材を広げる起爆剤

住宅性能の数値だけを追うことには落とし穴があるとWOODLIFE(ウッドライフ)代表取締役太田信之氏は言う。

体感できないパンフレット上の性能数値よりも体感できるものでないといけない。
「違い」を体感できる場所が今回のモデルハウスになる予定だ。

 

 

今回モデルハウスに使用される木材繊維断熱材はSTEICO(シュタイコ)と呼ばれるドイツの断熱材だ。
商品名同名の会社STEICOが設立されたのは1986年。
40年近い歴史を持ち、木材繊維断熱材やLVLなど一貫した木の先進技術を追求する会社として環境先進ヨーロッパで木材繊維断熱材リーディングカンパニーの1社に数えられる。

 

少し蛇足だが、メルセデスベンツやBMWなどに供給しているHempFlex社が建築用断熱材市場に大規模出資するなど世界的に注目されている木材繊維断熱材は省エネ化とSDGs(持続可能な社会の実現)の両方を叶える素材として、ヨーロッパを中心に急激に需要が増えている。

また木材繊維断熱材は従来の既存断熱材よりも性能劣化が遅いと言われている。

 

しかし、世界的潮流を知ったとしても、木材繊維断熱材は日本では一般的ではない。

消費者(施主)に直接紹介する立場にある工務店をはじめとする建築会社はその建築資材を体感し、間違いがないものでないと確認できなければ消費者(施主)に紹介ができない。

 

工務店をはじめとする建築会社を直接的に支援する建材販売会社WOODLIFE(ウッドライフ)だからこその『気づき』ではないだろうか。建築業者と接する回数の少ない建材メーカーでは持ちにくい視点だろう。

 

工務店が体感でき、間違いないと確信できる場所が必要だ。
モデルハウスを用意しているのにはそのような太田信之氏の想いがあるからと推測される。

 

「賭けだよ!」

太田信之氏は少し無邪気な笑顔で私たちに話してくれた。
儲かる儲からないの賭けではないのだろう。
おそらく、木材繊維断熱材の普及への賭けだ。

 

ヨーロッパの住宅の平均寿命の半分とも1/3とも言われる日本の住宅平均寿命。安全に健康的に暮らせる期間が長い家が日本でも、特に地元で普及するのか。

愛知県常滑の地でサイは投げられた。

 

木繊維断熱材 新モデルハウス概要

新モデルハウス
UA値 0.37W/㎡・K

参考:ZEH基準UA値 0.6W/㎡・K(6地域)
仕様断熱材  STEICO(シュタイコ) 熱容量2100 c[J/(kg*K)]

1F 66.2㎡
2F 41.22㎡
延べ床面積 107.42㎡

 

南側に挑戦的なほど大きな開口をつくるのは、温熱環境をわかりやすくするためにと推測される。

外構など含めて完成するのは時期は未定。
石や植栽など外構工事を工務店に提供できる仕組みづくりも併せて検討中とのこと

モデルハウスだけでなくエクステリア外構工事もアルミなどを極力減らした自然素材を多用する仕様になる予定。

 

STEICO(シュタイコ)木繊維断熱材の説明

STEICO(シュタイコ)木繊維断熱材が2種類使用されている。

 

STEICOプロテクト

https://mokudannetsu.com/

サイズ 2275×600×60㎜
熱伝導率 0.043(W/m*k)
比重 ≠180 kg/㎥
透湿抵抗値 3 μ
圧縮強度 200 k Pa
垂直引張強度 30 k Pa
熱容量 2100 c[J/(kg*K)]
瞬間水分吸収量 ≦1.0
成分  木質繊維、ポリウレタン樹脂、パラフィンワックス

STEICOフレックス038

https://mokudannetsu.com/

サイズ 1220×430〜370×100mm
熱伝導率 0.038(W/m*k) JIS1412-2
熱抵抗R  1.3(㎡*K)/W
密度  50 kg/㎥
透湿率  106 ng/m・s・Pa JIS A1324
熱容量 2100 c[J/(kg*K)]
空気透過抵抗値 >5kPa*s/㎡
成分 木繊維、PP繊維、硫酸アンモニウム

※厚さ80〜160mmまで各種受注対応可
※防蟻処理済 ホウ酸塩

ここでは詳細な工法は差し控えるが、屋根の遮熱・断熱性にこだわるとともに十分な通気をとることで劣化を抑える仕組みが試みられている。

モデルハウスの内覧希望や工法についての問い合わせについてはWOODLIFE(ウッドライフ)へ直接お問い合わせください。http://woodlife-eco.co.jp/

 

日本の中心から広がる「木繊維断熱材」

WOODLIFE(ウッドライフ)ではSTEICOをいつでも出荷できるよう倉庫内に保管している。

 

愛知県エリアでは木繊維断熱材の施工実績が全国的にも多い。
WOODLIFE(ウッドライフ)はSTEICO輸入元のイケダコーポレーションや建築業者とともに次世代断熱材 木繊維断熱材を安定的に施工できる体制を数年かけて整えてきたとのこと。

 

多くの施工実績を持つWOODLIFE(ウッドライフ)が地域にあることは強みだろう。2021年静岡県浜松市に新しい営業所ができる予定だそうだ。

 

愛知県と静岡県を中心に木繊維断熱材を使用する文化が広がっている将来が待っているかもしれない。

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