住宅の耐久性UPの重要設備 調湿気密シート とは?|ドイツ・ウルト社製
ドイツの住宅寿命は日本の住宅寿命の2倍~3倍と言われています。
そんな高寿命住宅が多いドイツでの気密シートのシェアNo1「ウートップ® DB2」をはじめ高性能調湿気密シートを提供しているドイツ・ウルト社が高性能・高寿命を目指す住宅向けに提供している調湿気密シートについて解説します。
住宅の耐久性を維持するためには?
構造躯体を乾燥状態に維持することが建物の耐久性を維持するのに最も重要です。
構造躯体とは柱、梁、土台、小屋組など住宅の骨組みの部分のことで、通常に生活する中では直接見ることの少ない場所ばかりです。
この部分らが雨漏りや結露などから湿気を含むと腐朽菌(木を腐らせる菌)やシロアリの絶好の住みかとなってしまい、躯体本来の強度をなくしてしまい、お家の寿命が短くなってしまいます。
なお、腐朽菌(木を腐らせる菌)はシロアリよりも木の強度を半減させるスピードが早いと言われており、気づかない間に耐久力の無くした住まいに暮らしているということになりかねません。
含水率に注意して腐朽菌を予防する。
この腐朽菌は「躯体の含水率を25%以下」にすると生育しにくいと言われています。
新築時の構造躯体は含水率15%~20%。JAS(日本農林規格)の基準では19%、意識の高いビルダーでは15%と言われています。
本来、構造躯体は少しずつ水分を吐き出していき、含水率も減らしていきます。
「ヒノキは、伐採後200年後が一番強度が強く、伐採されて1000年後でも、伐採時と同じ程度の強度を保っている。」と言われるほど木は鉄筋コンクリートの耐久年数もはるかに凌駕する建材なのです。
それでは日本の木造住宅の寿命は数十年と短いのでしょうか?
理由は湿気コントロールを後回しにしているからです。
「構造躯体の含水率を20%以上にしない。」
住宅の維持には水気・湿気対策がとても重要です。
冬の湿気
冬は
・家族や友達とお鍋をかこまれることも多いのではないでしょうか?
・乾燥するので加湿器を稼働させて加湿されているのではないでしょうか?
これらの湿気は室内に空気とともに浮遊し、どこかに消えてしまいます。
また、生活する室内では暖かい空気中に抱かれていますが、この空気は冷まされると湿気をはきだして結露になります。
窓についた結露などは目にすることが多いかと思います。
窓以外にも室内から消えた湿気を含んだ空気は、屋根や床下、壁内に入り込んでいきます。
これらは冷たい空気にとなり、目に見えない場所でも結露を起こします。
床下や屋根裏がかび臭いのはこの結露でカビが繁殖しているためで、そのような場所での構造木材は含水率も高くなってしまっているでしょう。
密閉性の高い住宅環境では壁内で往々にして結露からカビを発生させています。
冬の湿気対策|防湿によるモイスチャー・マネジメント
暖かい室内から屋根や壁内など構造躯体のあるところへ湿気(水気)が侵入しないように、防湿・遮湿することで結露の発生を防止します。
構造躯体周辺には湿気(水分)がないので乾燥状態に保たれ、住宅が健康な状態に保たれます。
夏の湿気
日本の夏は湿気が多いと言われます。いわゆる高温多湿です。
ジメジメした気候は人にとっても家にとっても過酷な状態です。
上記のように、夏に冷えたペットボトルを置いておくと汗のかいたように結露がでるのと同じように、冷房をつけて室内温度が下がると湿気の多い外との境になる壁の中に壁内結露が発生する可能性があります。
詳しくはこちら≫≫
https://sumai-pro.com/essay/building/repair/post-16728
夏の湿気対策|透湿によるモイスチャー・マネジメント
外から構造躯体部分に入り込んだ湿気(水分)を室内側にも取り入れること、留めてしまわないように透湿(湿気を通す)ことで壁内結露の発生を防ぎます。
〖遮湿・透湿〗 地域による最適な調湿気密シートを選ぶ
高気密高断熱の住宅において湿気対策は切っても切れない問題です。
省エネな快適な暮らしを求めれば求めるほど外気との温度差は常時発生するので、湿度対策が必要になってきます。
日本の住宅は比較的気密性能が高くないことが多かったので、この問題はそれほど知られていませんでしたが、すでに様々な住宅でカビ被害などが発現しています。
しかし、住宅先進国と呼ばれるドイツをはじめとするヨーロッパ諸国ではこの気密と湿気対策に一足先に取り組んできました。そこで使われているのが上の段で説明した「遮湿」「透湿」という考え方です。
ウルトはお客様の建築物件の壁構造、地域気候から最適なシートを「非定常熱湿気解析プログラムWUFI(ヴーフィ)」により検証しご提案致します。
今後必須!?「非定常熱湿気解析プログラムWUFI(ヴーフィ)」によるシミュレーション
上記の写真はとある工務店での非定常熱湿気解析プログラムWUFI(ヴーフィ)でのウルトの調湿気密シートの検討の様子。
WUFI(ヴーフィ)は壁内湿度が一年間を通してどうなるのかをシミュレーションをするソフトです。夏も冬も結露になる可能性を極力減らす方法を見ることができます。
まずは外壁材、断熱材、ボードなど様々な建材の中から予定の仕様を作り、ビックデータから抽出された建築予定地の温度や湿度から壁内湿度(水気)がシミュレーションされます。
調湿気密シートは温度により遮湿・透湿を切り替えます。
(ウートップ® サーモヴァリオSD 高機能可変調湿気密シートとウートップ® SDヴァリオ 可変調湿気密シート の場合)
この検討では
「ウートップ® DB2 」と「ウートップ® SDヴァリオ 可変調湿気密シート 」でどちらの方が結露になりにくいかを検討しています。
高気密高断熱だけでは短命な住宅に?!
今はどの住宅メーカーでも高気密高断熱を謳っています。
省エネで快適な暮らしを求めるなら高気密高断熱は素晴らしいものです。
しかし、せっかく建てる家です。
安心で安全な健康的な暮らしを長く続けるためには「高気密高断熱」だけでは足りないのです。
長く新築時の住宅性能が維持させるためにも湿気対策の調湿気密シートをご検討ください。
そして、住宅先進国ドイツで信頼されるウルト製の高性能調湿気密シートをお選びください。