大正4年築 倉敷の家 / 築200年 里庄町の家 | 古民家再生工房 佐藤隆建築研究所
ご挨拶と古民家再生の専門家としての願い
古い民家を安易に壊さないでください!
家族の歴史と思い出が刻まれた古民家を今のライフスタイルに合わないからと、こわされようとしている古民家は、その寿命を全うしているのでしょうか?慎重に調査した上で、適切な再生工事ををすれば、新しい現代住宅に生まれかわります。
私はこのような古い民家を、もとある材料や空間を最大限生かし、新しい生命を吹き込む方法を日々模索しています。
木造の民家は、高度経済成長期依頼、文化財としての補修は行われてきましたが、文化財に指定されない多くの民家は、こわされ消滅してきました。また最近では古民家がブームとなり、町おこし、空き家対策などに利用されています。残すことは大変意義があると思いますが、ただ表面的なリフォームで一時の利用目的の工事ではいかがなものかと・・
私しの再生の手法としては、古くて汚いところを覆い隠すのではなく、構造体を骨組み状態に戻し、一から見直し、新たにつくりあげていきます。
もちろん、家の傷み具合や予算も重要です。
できる限り根本的な質の高い再生を心掛けています。
古民家がその時代の要求を満たしながら、次の世代へと生き続けることが私しの願いです。
この記事では「大正4年築 倉敷の家」と「築200年 里庄町の家」の古民家再生プロジェクトをご紹介いたします。
(写真:半村 隆嗣)
大正4年築 倉敷の家 | 古民家再生プロジェクト
この建物は大正4年(1915年)に建てられた住宅で倉敷市の東端、田園風景の広がる静かな環境です。再生のきっかけは長年、寒さ暗さに耐えることに玄関を感じ新築を考えていましたが、苦労した先祖の思いに敬意を払い、この家を残し再生したいと息子さんの一言で決定。
家の傷みは、百数年間の幾度かの地震による傾きが激しく東に約30cm傾いており、建具も動かない状態であった、再生工事は家の引き起こしからスタート、また現代生活に合わせた間取りの変更、自然材料による仕上げを施し完成。また門をくぐると逗子二階正面に二か所の虫籠窓があり、黒漆喰で甦えらせ、存在感のある外観になった。
築200年 里庄町の家 | 古民家再生プロジェクト
築200年の草葺屋根の農家の再生、小屋組の丸太梁は補強で再利用可能でしたが、柱のうち、構造上差し替えが出来ないものは根継ぎし、他はすべて取り替えとなりました。
※小屋組:屋根を支える屋根裏の骨組み
梁丸太:屋根の部分で建物の外周から内側に向かって入れる大型の部材
特に天然の松の反りをそのまま利用して梁としたもの
根継ぎ:柱や土台などの腐った部分を取り除き、新しい材料で継ぎ足すこと
本当は残せるのならば残したいと考える所有者は多い
30年数年、古民家再生のプロとして古民家の所有者と接してきました。
「残せるなら残したいけど方法がわからない」
そのお気持ちを汲み取りご提案させていただきます。
部分再生も相談ください
一部屋だけ、家の一部だけの「部分再生」も可能です。良材を使われている古民家をリフォームする場合は十分な知識が必要です。全体の大規模な設計だけでなく、部分的な「お悩み」「ご希望」にもお声掛けください。
一部分の工事であってもその古民家が持つ魅力を損なわないよう注意する必要があります。
「一部分でも改悪な工事は極力避けてほしい。」
古民家再生のプロとしての想いであり願いです。
まずは状態調査・診断から
家の状況とご希望によって検討が必要になります。
まずは実際に状態調査と診断を無料で承っております。上記お問い合わせよりお声掛けください。
【対応エリア】
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【受賞】
1999年日本建築学会業績賞受賞(古民家再生工房)
2002年 「福武文化賞」受賞(古民家再生工房)